2017年2月12日日曜日

インドネシアのバイク

少し前に出張で1週間ほどインドネシアに行った。
インドネシアは最近MotoGPの体制発表も行われるぐらいのバイク大国。
街中のとある風景はこんな感じ。





朝のラッシュ時には数えられただけで5分で200台ほどのバイクが走る。
多いのはスクーターとかカブタイプのクラッチ操作が要らないタイプ。
生活の足として定着してるんだなぁという感じ。

でも最近はインドネシアも多くの人が4輪車も持っているそうで,渋滞が酷いから普段はバイクらしい。
実際渋滞はとんでもなくて,ジャカルタの市内では朝は数km程度移動するのに4輪だと30分はかかる。
日本人的には「歩いた方が早いんじゃね?」と思わなくもないけれど,大概どこも車道は有れど歩道はあまり整備されていないのでそうでもないらしい。

ところで,やっぱりこれだけバイクが走っていると一部の人たちは他と違うものを求め始める。
手っ取り早く隣の人と差別化をするならやっぱり改造。
ってことで改造市場なるものができてくる。
そんなのがあるならやっぱり行ってみたい見てみたい,ってことで行ってきた。




うん,なんだ。天国かここは。
こんな感じの店が50mほどの範囲にびっしりと詰まっている。
正直インドネシアなら駐在行けと言われたら喜んで行ける気がする。
パーツ選り取りみどりでバイク弄り放題とか最高過ぎる。
こんなのも有ったり。

東南アジアでしか売ってない小排気量車用のアクラポビッチやらヨシムラR-11。
大体1万円ぐらい。
スゲーな,やっぱりパーツメーカーもインドネシアには大注目なんや…なんて訳はなく,現地生産のニセモノ。
よく見れば溶接が適当だったり,パイプが切りっぱなしでバリが出てたり。
でも1m離れれば分からんよね。特にR-11の特殊形状サイレンサーをこれだけコピーできるのは素直にスゴイと思う。
買って帰って中間パイプ作ってSRXにつけようかと思ったけれど,ニセモノなのがばれて税関で没収されても嫌なので泣く泣くパス。

シートの張替え専門屋台。
裏にミシンがあって,皮を選んでシートを渡すと30分ほどで張替えをしてくれる。

うん,やっぱり買ったらすぐ付けて見たいよね!
買ったパーツは軒先で取り付けが基本。

で,インドネシアではいま「JAP-STYLE」というカスタムが流行りらしく,1週間の間に何台かそんなのを見た。
ざっくり言うとクラシックネイキッドとボバーがごっちゃになったようなスタイルらしい。
多分参考にしているのは日本のSRのカスタムなんじゃないかなぁという感じ。
割と多いお題はこれ。

CB125。日本で売っていた2気筒のCB125Tではなく単気筒。
値段も安く数もあるので改造ベースに最適なんだとか。
例えばこんな風に。

日本でも一時期流行ったSRカスタムっぽい感じ。

左の車両がCB125。
この仕様が大体7万円ぐらいで作れるらしい。
燃料タンクはワンオフしても7000円ぐらいで作れるらしい。何度も言うけれど天国か。
さらに興味があればGoogle先生が色々見せてくれます。
CB125 indonesia

ところでインドネシアでは何年か前にバイク乗車時のヘルメット着用が義務化されたので,大体の人はちゃんとヘルメットを被ってバイクに乗っている。(ノーヘルの人もいるけれど)
これだけの台数が出る国でみんながヘルメットを買うんだから,当然一大市場になるわけで,インドネシアの地場メーカーが有ったりする。
日本でも最近レースモデルだけは扱い始めたKYTがインドネシア最大手。
KYTはMotoGPでアレイシ・エスパルガロが使ってたりする。
スズキが前に売っていたスコーピオンヘルメットもKYT製らしい。
イタリアのSUOMYと提携していて,レースモデルはシールドシステムは共通なものの,ベンチレーションとか本体デザインは独自。
ってなことを帰国後に調べて知った。
なんでそんなことを調べたかというと,

気づいたら買って帰ってきていたから。
現地購入のレース用ではないものの,アレイシ・エスパルガロレプリカカラーのスペシャルモデル。
これが結構優れもので,格納型インナーバイザー付き・内装脱着洗濯可能・前後口元ベンチレーション。
この辺りは他のメーカーでも当たり前(頑なにインナーバイザーをやらない日本の老舗A社を除く)
さらにエアーポンプで頬パッドの当たりが調整できる。GPレプリカの塗装もキレイ。
ショウエイアライみたいなズタ袋ではなく,ちゃんとしたヘルメット袋が付いてくる(下に敷いてあるもの)
規格はUS DOT取得。
これで1万円でお釣りがくる値段。
本体はさすがにFRPではないので開口部の剛性はやや低めなものの,カブト(旧OGK)の非FRPモデル並みの剛性は有るし,真ん中より上はかなり固い。下手するとエアロブレードの方が柔いような気がする。
手に取って試着して,あれ?結構いいと思って,値段聞いて気づいたら買ってた。

帰国後何度か使ってみたものの,風切り音も特にうるさくない。というか風切り音はアライの方がうるさい。
頬パッドのエアー調整がかなり便利。これは日本のメーカーもやってほしいぐらいだけれど,KYTの特許技術らしい。そういえばスコーピオンにも付いてた。
気になる点は左右方向の開口面積がやや狭いので,いつものショウエイに比べると後方確認がし辛いぐらい。
アライやショウエイに比べるのは流石に無理があるものの,カブトの中堅ラインナップ並みの品質は確保できているように思う。
少なくとも自分はカブトのシステムヘルメットを買うならKYTでも全然良いと思った。

まぁメガネライダーなのでフルフェイスよりジェットの方が使いやすいからメインはショウエイのジェットのままになるとは思うけれど…。

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