2017年1月10日火曜日

マニュアルのバイクをAT化?

少し前にクイックシフター用のスイッチを探している時に見つけた興味深い部品。
SHIFT FX / Eluctronic Shift Transmission


とりあえずKTMの690DUKEをAT化しているみたい。
クイックシフター+TBWのクラッチレスシフトではなく,クラッチ動作まで完全電子制御化したAT。
説明読む限りハード部品としてはモータードライブのシフトドラム・クラッチハブ・油圧クラッチ作動用の油圧サーボとコントローラー。
写真見る限りR側エンジンカバーは削り出しの一品物みたいだけれど,AT化されてるとは思えん完成度。
サイトにある走行動画を見てる限り,シフトショックも殆ど無さそうだしシフトスピードはクイックシフターと遜色無い感じ。


元の車体制御系とはCANで通信。
手元スイッチでニュートラル・セミAT時のシフトUP/DOWN,メーター下辺りのロータリースイッチで走行モード切替。
制御概念図で気になるのはECUの右に書いてある「IMU」の文字。

IMUは最近のスポーツ系バイクにこぞって採用されている慣性計測装置(inertial measurement unit)。
ざっくり言えばバイクが加速/減速しているのか,フロントorリアがリフトしているか,どのぐらいバンクしているかといった車体姿勢・状態を判別するセンサー。

ここから得た情報でバンク角に応じてトラクションコントロールやABSのかけ具合とか,ウイリーコントロールとか,リアリフトする寸前でABSを作動調整とか,コーナーの侵入と脱出で電子制御サスのダンパー特性を変えるとかに使っているらしい。
多分SHIFT FXの場合はABSモジュールの計測した車輪速度にバンク角の補正を入れて実車速に合わせてシフトショック低減とかシフトタイミング操作に使っているのかなぁと。

でも690DUKEって標準だとIMU付いて無かったと思うんだけれど。
さすがにIMUは後付けで乗っけるのは厳しいかなぁと思っていたんだけれど,これが後付けできているなら将来の夢が広がるなぁ。
そもそもECUとCANで通信ならハード部品さえ捩じりこめればこのATシステム自体がSRXにも入るのでは?とか思ってみたり見なかったり。

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